イラクで自衛隊の近所に駐留していたオランダ軍が何者かに攻撃を受けるような事態が起きていたら自衛隊はどうしたんでしょうか。
建前上は、自衛隊が武力を行使出来るのは自衛のためだけですから傍観するしかありません。しかし、そんな事をしていれば、自衛隊(日本)は「友軍を見殺しにした」と永遠に言われる事になっていたでしょう。憲法上認められないんだといっても、軍隊を戦地に派遣した以上それは義務だというのが欧米諸国の常識です。
佐藤氏は、もしオランダ軍が攻撃を受ければ、「情報収集の名目で現場に駆けつけ、あえて巻き込まれる」という状況を作り出すことで、憲法に違反しない形で警護するつもりだったといいます。
「巻き込まれない限りは正当防衛・緊急避難の状況は作れませんから。目の前で苦しんでいる仲間がいる。普通に考えて手をさしのべるべきだという時は(警護に)行ったと思うんですけどね。その代わり、日本の法律で裁かれるのであれば喜んで裁かれてやろうと」(元イラク先遣隊長 佐藤正久・参院議員)
これを、「現場が独断で日本を戦争に巻き込もうとした」「シビリアンコントロールの崩壊」と批判している人がいますが、そうは思えません。
政府も防衛庁も、自衛隊を名実ともに「軍隊」にするために必死に環境と実績を作ろうとしています。イラク派遣も実績作りの一つです。そういう中で、オランダ軍が攻撃を受けるという事態は当然想定しているでしょうし、見殺しにするなんていう選択はあり得ないはずです。現場の独断どころか、元々そういう指示があったと考える方がよっぽど筋が通っています。もちろん明文化された命令ではないでしょうけど。