日本というのは細長い国土と山の多さによって、異様なほど気候に地域差がある国です。小学校あたりの簡単なレベルでも、日本海側と太平洋側と瀬戸内海の気候の違いを習ったはずです。といっても今時は便利になったもので、気象庁さんが日照時間をプロットした地図(PDF)を公表しています。これを見ると一目瞭然。日本海側と太平洋側ではざっくり言っても2割ぐらい日照時間が違います。
さて、日本で経済的に発展している地域はだいたい関東~東海~近畿中部~山陽~北九州で、ほとんどが日照時間の多い地域です。一方、経済的には弱いのはだいたい日本海側に集中しており、見事に日照時間の少ない地域です。特に経済的に弱いのはその中でも山間部になりますが、山間部は平地に比べてもさらに日照時間が少なくなります。まとめると、
- 経済的に発展している地域はだいたい日照時間が多い(逆は成り立たないが)
- 日照時間が少なくなるほど経済的に厳しくなる(逆も成り立つ)
となります。
家庭用太陽光発電設備を普及させるために補助金やらなんやらで設置コストを現状の半分にするとか電力会社が余剰電力を買い取る価格を今の2倍にするとかいう話があるようです。太陽光発電は当たり前ですが太陽光で発電するので、日照時間が多い方が発電量は増えます。前の話とからめると。100万円以上の初期投資を負担できる世帯が多く、導入することによる効果が大きいのは大都市圏やその周辺地域がほとんどで、あとは効果はあるけど経済的に厳しい地域か、経済的に厳しい上にメリットが少ない地域、ということになります。また、太平洋側は発電量の増える夏場には冷房需要がありますが、日本海側のエネルギー需要はどちらかというと暖房です。暖房需要のある時期は日本海側気候の特徴として日照時間が激減します。
ついでに言うと、100万円以上、というのは車と同程度の負担です。車の重要度は、地方山間部>地方中小都市>地方主要都市>大都市圏、の順になりますが、これまた見事に日照時間と反比例しています。つまりは、大都市圏であれば「車を買うかわりに太陽光発電」という選択肢がありますが、田舎になればなるほど「車は必須。それに加えて太陽光発電」とこうなります。
国が補助金を出すのであれば財源は税金です。メリットがあろうと無かろうと関係なく国民から広く薄く吸い上げて、大都市圏の住民とメーカーに絞って還元する、というのが「太陽光発電普及促進」の実態です。
結論。国はいよいよ本気で地方を切り捨てるつもりのようです。
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